ゆめカフェができるまで           

今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

絵本のプロモーション~6つのアイデア~

絵本でひろがる区民の輪

『ゆめみがさきのふしぎにゃとんねる』

 プロモーションの6つのアイデア

 ~親子で物語の世界を楽しもう!プロジェクト~

☆昨年の課題をふまえ、地域の資源を活用したプランです☆

 

まさ出版では、「地域を舞台にした絵本シリーズ」の続編として、2冊の絵本を制作しています。プラスチックごみをテーマにした母子くじらの物語『Crystal Blue ~message of whale~』(舞台は神奈川県由比が浜)、食品ロスをテーマにした物語『八百万の神様』(舞台は島根県出雲)です。そのプロモーション活動として予定している6つのプランを、『ゆめみがさきのふしぎにゃとんねる』のPRとして活用できないか考えてみました。

 

【IDEA①】

物語の舞台となったお寺で「原画展」をひらく

印刷では伝わりにくい、原画ならではの迫力と魅力があります。とくに、物語のカギとなる木のトンネルは、葉っぱ1枚1枚まで、立体感が出るように切り絵で表現。臨場感あふれる仕上がりとなっています。そこで、原画展を開催するとともに、絵本づくりの舞台裏も公開。キャラクタ-のノラネコ・ブサが誕生したきっかけや、絵や文章1シーンごとにこめられた作者の思い、絵本が生まれるまで1年5ヶ月のエピソードを、原画とともにパネルで紹介します。原画展の会場は、ブサの棲む場所としてモデルになった夢見が崎動物公園内のお寺・了源寺。訪れた人たちは、物語の世界へトリップして、ワクワクを体験することができます。

 

【IDEA②】「A3一枚えほん」をつくる

絵本は印刷費がかかるため、多くの人に届けるためには、課題がありました。そこで、考えたのが「A3一枚えほん」。その名のとおり、A3一枚に絵本の全ページを縮小して印刷したものです。これなら一般的なパンフレットのように、手軽にコピーすることが可能です。A3えほんはうら面で、おもて面は、夢見が崎動物公園の飼育員さんが描いた園内マップ。動物園の獣医、鈴木さんに取材した動物の特徴を描いたイラストを加え、動物園をいっそう楽しめるパンフレットを作成します。※鈴木さんが話してくださった動物エピソードがとてもおもしろかったので、番外編として作成しました。

 

【IDEA③】「英訳版」をつくる                  

多国籍の方が多く住む川崎市。文章に英訳をつけることで、より広く絵本を発信し、届けることができます。可能であれば、中国語、韓国語、フランス語、イタリア語など、ほかの言語の訳も制作。訳版は、ホームページに掲載するだけでもOKですが、多言語バージョンの見本を印刷し、交流センターに置く方法も考えられます。

    

【IDEA④】ワークショップ「みんなで夢見が崎動物公園の絵本をつくろう」

「子どもが絵本作家になる」をコンセプトにしたアプリ『ピッケのつくるえほん』。幼稚園や保育園の教育の一環として、全国でワークショップが行われています。3~8歳が対象で、子供たちが日常生活を題材にした物語を作成。世界にひとつのオリジナル絵本が完成します。このアプリを使って、ワークショップ「みんなで夢見が崎動物公園の絵本をつくろう」を開催。公園での思い出を絵本にします。2020年から小学校でのプログラミング教育が導入されるのを前に、最近ますます関心が高まっているプログラミングに触れるチャンスとしても◎。つくった作品を世界に発信する「デジタル絵本アワード」に応募することもできます。じつは、夢見が崎の絵本ができあがる過程で、さまざまなストーリー案がありました。いつも遊んでいる公園には、ひとりひとり大切な思い出、お気に入りのスポットがあるでしょう。親子で楽しみながら、夢見が崎の絵本をつくることで、公園をより身近に感じてもらえることが目的です。

 

【IDEA⑤】森カフェで「朗読コンサート」をひらく

これまで3回、絵本の朗読コンサートが行われました。1回目市民館、2回目日吉分館、3回目の地元公民館で開催されたときのこと(日吉郷土史会主催)。近所の保育園の子供たちが見に来てくれました。先生のアイデアで、朗読コンサートの前に、子供たちは動物公園へお散歩。今、物語の舞台を見たばかりということもあり、子供たちは「ここさっき行ったー」「知ってるー」と、最初から大盛り上がり。

物語のクライマックス、私が「ここはどこだかわかるかにゃ?」と問いかけると、「どこー?」。「みんながよく行く場所、富士見デッキじゃよ」と続けると、「えーーっっ」「ほんとー?」。子供たちの反応を目の当たりにして、次の朗読コンサートは、物語の舞台である夢見ヶ崎動物公園で開きたいと感じました。

そこで提案です。夢見ヶ崎動物公園では、ゆめみ“車”マルシェが試験的に実施され、キッチンカーで飲食・物販サービスが行われました(日吉商店街連合会)。この試みを親子が自然の中でくつろげる「森カフェ」イベントとして告知し、その場で、絵本の朗読コンサートを開いてはどうでしょうか。森の木々に囲まれて、家族や友人とおしゃべりしながらお茶をのみ、朗読や音楽に耳をかたむける。きっと忘れられないひとときになるに違いありません。

 

【IDEA⑥】地元の書店で「絵本を販売」する

協働事業で制作した絵本の販売は難しいとのことでしたが、今後、長期にわたって絵本の増版を重ねていくために、あらためて検討できないでしょうか。実際に、「ふしぎにゃとんねるを買いたい」という声が寄せられています。そこで、この絵本に興味を持ってくださっている北野書店で販売することを提案します。地域に根ざした本屋さんに置いていただければ、幅広い世代の方の目に触れ、認知度を高めることが期待できます。

 

☆《プラスαのプラン》スマホで物語の世界にトリップ☆

これは福岡県で地域を盛り上げる活動をしている友人からの提案です。ある土地を視察したとき、地元の歴史を知ってもらうために考えられたおもしろいプロジェクトがあったそうです。たとえば、海岸に行きスマホでコンプリートすると、今いる地点の昔の映像が見られるというもの。これを夢見が崎の絵本に応用すると、公園内の富士見デッキにきたら、スマホで海が一面にひろがっている絵が見られる。まるで、絵本の世界へ迷い込んだような感覚を体験できるというワケです。イラストをアニメーション動画にして、動くようにする方法もあります。これはパソコンに強い人の協力が必要で少しハードルが高いですが、実現したらおもしろそうです。