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今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

【3日目】「営業許可」について調べる~場所編~


2019年7月22日(月)

2号が最初の感想で言っていた
「食べ物屋さんをするための許可」について調べる必要がある。

まず、パン屋や喫茶店など、調理して販売する場合は、
食品衛生責任者資格」が必要になる。

じつは私はこの資格を持っている。
「半日でとれるからとっといたら?」と妹からすすめられて、
そのときは飲食業をする予定は全くなかったのだけど
いつか何かの役に立つかもしれないと思ったのだ。
まさか子どもの自由研究で役立つとは。

ちなみに、受講料は1万円。
インターネットで申し込み、授業を半日受けるだけで取得できた。
試験や難しい手続きは必要なく、授業を受けたその場で
資格証書をいただいた。

インターネットで調べると、
食品衛生責任者資格」以外に必要なものが
あるらしいが、よく分からない。

そういえば、以前友人Iちゃんが、マシュマロサンドの屋台を出したと言っていた。こういうことは、やったことがある人に聞くのが一番。さっそくIちゃんに電話をしてみた。

「あの屋台を出したときって、なにか許可をもらった?」
「ううん、イベントの1ブースとして出したから、そういうのは何もなかったよ。たぶんイベントの主催者が、ブース出した団体の許可をまとめてとったんじゃないかな」
「そっかあ。じゃあ祭りとかイベントとかに出すんだったら、個別の許可はいらないのね」

そうだった。思い出した。以前、2号のドッジボールクラブ、1号の野球クラブが祭りで屋台を出すお手伝いをした。焼き鳥を串に刺したり、たこ焼きを焼いたり、綿菓子をつくったりしたけれど、とくに許可をもらった覚えはない。

「あ、そうだ、一週間後に子供向けのイベントがあって、運営責任者を知ってるから、そこでかき氷屋をやらせてもらえないか、聞いてみるね」
Iちゃんは、いったん電話を切ったあと、すぐに連絡をくれた。

「やっぱり、さすがに一週間前だから、もう決まっちゃってるんだって。それだけじゃなくて、かき氷は、地元の子供会が毎年やってるからバッティングするのはまずいみたい」

なるほど。お祭りで出す場合、すでに他の団体がかき氷をやっている場合、難しいのか。では、個人でお店を出すしかないなあ。

「でも、営業許可については教えてくれたよ。
まず場所の許可ね。
夢見ヶ崎動物公園でする場合は、3つ許可がいるんだって。
ひとつは、管理協議会で、これは動物園の園長さんに連絡をする。
ふたつめは、道路公園センターで許可をもらう必要があって、公共の場だから営利目的はNGかも。みっつめは保健所の申請がいる。こういう手続き関係は、区役所の企画課が把握していると思うよ。連絡してみたら?」

なるほどー。かき氷屋の屋台といえば、簡単にできそうな気がしていたけれど、なかなかハードルがたくさんありそうだ。
こんなたくさん許可をもらっていては、夏休みなんてあっという間に終わってしまう。

一歩も踏み出さないまま、実現不可能かとくじけそうになるけれど、
やる気になっている2号の顔を見ると、ここでやめるワケにはいかない。どんなに小さくてもいいから、2号のやる気が冷めないうちに、なんとしても実行にうつしておきたい。

そう考えていると、Iちゃんが思い出したように言った。
「あ、そうだ。動物公園じゃなければ、コトニアガーデンも、広場のスペースを一般に貸し出しを始めたよ。そこなら、コトニアと保健所の2つの許可でいいね」

夢見ヶ崎動物公園で、かき氷屋をしたいと思ったのは、
園長さんが、「暑いときは、動物園ががらーんとして寂しいから、何か人が集まりそうなアイデアが欲しい」と話していらっしゃったからだ。どうせなら、需要があるところに出したほうがいい。

でも。ここで優先順位を考える。
まず何より、「この夏休みに実行に移せること」が一番大切だ。

そうであれば、手続きに時間がかからないところがいい。
もし、コトニアガーデンがダメでも、
他に候補を探せばいい。

友人の家のガレージやお店の軒下とか(笑)。

※参考
『小商いのはじめかた』(伊藤洋志監修、東京書籍)
「路上や公園は撤去の恐れがあるが、店の軒先は店主の許可があれば問題なく店を開ける」