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今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

夢をかなえる「自分史ブログ」~ピンポイントにしぼる~

2019年7月3日(水)

 

ひとつ需要を発見!
私がアンテナを立てているのは、需要がどこにあるのかということ。
本やインターネットの情報ではなく、
ふだんの会話が、もっとも大きいヒントになる。
手に届くところで、今まさにある需要をつかめるからだ。

今日、NPOの代表をしている友人から
こんなことを聞いた。

最近、いろいろな資格をとったママがうちに訪れる。
医療事務とか看護師とか、そういう昔ながらの資格ではなくて、
写真の撮影スポットの背景をつくる資格とか、
手のひらアートとか、ママカメラマンとか、
最近生まれたアート系の資格が多いそうだ。

資格を授与する団体は、仕事を得るところまで
手厚くサポートするわけではない。
資格をとったはいいけど、いざ仕事をするにはどうしたらいいか困って、NPOの門をたたく人が、たくさんいるというのだ。

さて、どうしたらいい?
Aちゃんは考えた。

まずは、その人ができることを紹介する
「プロフィールシート」を作ったらどうだろうか。
一枚の紙を渡せば、その人のできることが一目でわかって、
「これをやってほしい」とオファーがくるはず。

Aちゃんがつくったプロフィールシートを見せてもらった。
たくさんできることが、紹介してある。
こんなにたくさん特技があるなんて、すごい。
こんなにたくさんのことができるのに、
このプロフィールを見て、お客さんがこないというのは、
なぜか?

お客さんの立場になってみると、
たくさんのことが並べてあって、
どれを選べばいいのか、迷ってしまうのかもしれない。

たとえば。
おししいオムライスが食べたいとする。
何でもメニューがそろっている洋食屋さんよりも
オムライス専門店のほうに行きたい。

つまり、できることがたくさんあったとしても、
まずは、ひとつピンポイントに絞って、
オリジナリティを掘り下げたほうがいいのではないか。

これは、仕事でやってきた「編集」と同じだと思った。

数年前、「乾物ヨーグルト」の本の執筆を手がけた。
最初のきっかけは、
料理研究家の女性が、編集部に持ち込んだ企画書だった。

ふだんの料理でなかなか使わない乾物を
手軽に取り入れましょう、という内容だ。
さまざまな料理に取り入れる方法が紹介してあった。

ベテラン編集者が目をつけたのは、
企画書で提案された30ほどの利用法の中で、ただひとつだけ。
「乾物をヨーグルトでもどす」という方法だった。
ここがおもしろい、ここを掘り下げましょう。
かくして、ドライフルーツ、切り干し大根、高野豆腐など
さまざまな乾物をヨーグルトで戻すことだけに絞った本が完成し、
売り上げも好調だった。

たくさんの情報の中から
ピンポイントを抽出して、膨らませる。
これは、プロフィールシートでも同じ。編集が必要だろう。

でも、ここで問題が出る。
どの一点を抽出するか、ということだ。

私を含め、多くの人が
自分の魅力がどこにあるのか、自分でよく分かっていない。。
人のことはよく分かるのに、自分のことは近すぎてよく見えない。

一点を知るために、
まず編集者がすることは、
テーマに関する情報をできるかぎりたくさん集める。
集めたうえで、今回の企画ではどこに焦点を当てるか絞り込む。
編集とは、付け加えるのではなく、そぎ落とす作業といってもいい。

これと同じで、個人のプロフィールも、
まず最初は、全部の要素を、風呂敷の上にひろげる。
自分では、これは魅力だと感じていない
当たり前と思っていることもすべて、とりあえず並べること。

そのうえで、一点を知るのは、じつは簡単だ。
プロの編集者でなくても、だれでもできる
とっておきの方法がある。

風呂敷の中身を人に見せればいい。
なーんだ、と思ったかもしれないが、
これが確実で、効果抜群なのだ。

「人にほめられたこと&教えてと言われたこと=需要がある」ということ。その一点が分かったら、次は掘り下げる。

私にとってブログは、「風呂敷にひろげる」作業にあたる。
今まで40数年の人生を振り返りながら、
自分の中にある要素をひとつひとつ思い返し、並べる。
いわば「自分史」のようなものだ。

人から教えて、と言われることがあれば、
そこに需要があるということだから、
すかさずキャッチして、ブログに書く。

今日もひとつ、Aちゃんに教えて、と言われたことがある。
Aちゃんのプロフィールシートを見ながら、
ライターの視点から、こんなふうに書いたほうがもっと伝わるかも、と話していたら、「その方法、役に立つから教えて」と頼まれた。

ライターという職業は、
誰か有名な人の取材をして、雑誌や新聞に原稿を書く仕事なのだと思っていたら、こんなところで役に立つのだと、新たな発見をした。

ひとつ需要を知ったので、すかさずブログのカテゴリーをたてる。
天職を見つける!「自分史ブログ」

今までの人生をまるっと棚卸しするのが、「自分史ブログ」。

今まで、なんとなくやってきたことを、
どんなふうに書くのがポイントか、どんなメリットがあるのか、
ひとつひとつ考えながら、ブログに書いていく。
とことん掘り下げていく。
そこから自分のオリジナルが見えてくる。

夢をかなえたい、天職を見つけたいなら、
新たに資格をとったり、勉強をしたりするより、
自分の中にすでにある宝ものを掘り下げるほうが、
ずっと確実で、早道なのではないだろうか。