ゆめカフェができるまで           

今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

【13日目】〈メニュー開発〉ビネガーシロップ&酵素シロップ


2019年8月1日(木)

武蔵小杉にある私立高校で合同高校説明会があり、
受験を控える3号を連れて行った。

3号は、お目当ての公立高校の個別相談を受けたいという。
1時間も待って、やっと順番がまわってきた。

 

3号は用意してきたメモを手に、いくつか質問をした。
1年前の今ごろは、まったく進路に興味がなかったのに、
自分なりにいろいろ考えているようだ。

 

大きくなったなあ……。背丈だって、私より10センチ以上高い。
いつの間にか頼もしくなった3号の横顔を見ながら、
なんだか胸がいっぱいになった。

 

「高校に入ってから、塾に通う人の割合はどのくらいですか?」
「うーん、難しい質問だね」
まもなく定年を迎えるという男性の先生は、ニコニコしながらちょっと考え込む。
「3年生は、ほぼ全員と言っていいくらい塾に行っているのが現状なんだよ。神奈川県は、塾に通う生徒の割合が全国でトップと言われてる。
でも、長年見てるとね、塾に通ったからって、成績が上がる感じはしないんだよね。受け身の勉強というかね。教えてもらうんじゃなく、けっきょく自分で知りたいと思って自主的に調べる子が伸びる」

 

そういえば、何かを極めた人って、独学ですっていうことが多い。
昆虫博士のファーブルだって、通販生活の記事で紹介されていた昭和ドールハウスのおばあちゃんだって。

 

一番身近な例では、福岡に住む妹、あっちゃん。
さいころから、料理が好きで、
学校の授業では、教科書の下にレシピ本を置いてこっそり読んでいた。
親は料理が苦手だし、料理教室に通ったこともない。
自分で調べて、作って、失敗してを繰り返して、
高校では料理クラブの部長をつとめ、
就職では家庭科教師を選び、ついに自宅で料理教室を始めた。

 

今回のアニマルカフェプロジェクトで、
もっとも張り切っているのは、じつはこのあっちゃんである。
ちょくちょく電話してきては、アイデアをくれる。

今日も、仕事の昼休みに、
メニューやカフェに使う道具について、提案してくれた。

 

【ビネガーシロップ&酵素シロップ】
まず、クリームソーダについて。

「かき氷のシロップを使うって言ってたけど、
レモンとか酸味を加えないと、間抜けな味になるよ。
それだったら、ビネガーシロップが、炭酸加えるだけでおいしくなるから超おすすめ。うちでよく飲むのは、ざくろ酢とかカシスとか。業務用スーパーで売ってるよ」

「酢だと、子どもは飲みにくいんじゃない?」

「うちの子(6歳&8歳)は、夏はとくにおいしいって
飲んでるよ。
大人は、白ワイン加えたらおしゃれなカクテルになるし。
子どもといっしょに、乾杯してる」

ビネガーシロップかあ。
ヘルシーなイメージでいいな。
フルーツビネガーなら、着色料じゃない天然の色だし。
かき氷シロップ+ガムシロップ+レモン汁が、
ビネガーシロップひとつで完成するのもいい。

そういえば、先日、義理の母が手作りの紫蘇シロップを送ってくれた。透き通ったパープルが美しい。
さっそく子どもたちに、飲んでもらおう。

かき氷シロップにこだわっていたけれど、
他にも、ヘルシーなシロップがないか
図書館に行って調べてみた。

すると「酵素シロップ」なるものを発見!
りんごや柑橘類と砂糖を混ぜて発酵させると、
きれいな赤色のシロップができあがる。
どちらとも試してみよう。

 

【クリームなしのソーダドリンク】

「あとね、そもそもアイスは絶対必要かな? 屋外で冷やしておくのって大変だよ。あ、絞り出しタイプの生クリームって手もあるな。うーん、でも夏だし食中毒の問題もあるか。クリームなしでスッキリ飲むソーダっていうのもいいんじゃない? クリームをつけると、飲み終わったあとの容器が汚い見かけになるしね」

あっちゃんは、ケータリングのイベントもよく開いているので、
現実的な提案をしてくれる。
まったく経験のない私と2号がチャレンジするには、
最初はとにかくシンプルなメニューにしたほうがいいと言った。

使い捨てのプラスチックカップではなく、ガラスのジャーカップを使おうと考えているので、生クリームやアイスがなければ、洗う手間が少ない。ジャーカップは、アイスをのせなければと蓋を閉めて移動できる。スプーンも不要。富士見デッキの夕日を表現するなら、ソーダだけでもOK。


【100均の紙ストロー】
さらに、あっちゃんは、
100均に行って、カフェに使う道具を視察に行ってくれた。
写真を撮っては、「これどう?」とラインで送ってくれる。


○紙のストロー⇒紙のストローは価格が高いと聞いていたが、100均にも売っているらしい。紙のストローがある、という宣伝にもなる。
○動物型のゼリー型⇒クッキーよりミルクプリンやゼリーのほうが簡単にできるのではないか。動物だけではなく、夢見ヶ崎動物公園の地面に描かれている「アライグマの足跡」の型もある。

○猫型のプレート⇒このプレートに、ソーダとクッキーをセットしてはどうか。カフェは、コンセプトが重要。実家近くのスペースワールドでは(現在は閉園)、カフェのプレートから、売店のおもちゃまで
宇宙をテーマにしたもので統一されていた。