ゆめカフェができるまで           

今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

「0円出版」誕生のきっかけ

 

まさ出版の前身は、オーダーメイドの本屋さん「Brown Bear」。

オーダーメイドで、

自分が発信したいこと、自分の思いを、「本」という形にする。

自費出版専門の出版社です。

 

そもそも、自費出版専門の出版社を起ち上げようと思ったのは、

ある大手出版社の編集者の言葉を聞いたことがきっかけでした。

 

「出版業界は、右肩下がり続いているけれど、

唯一、伸びている分野がある。

それは自費出版です。

今、本を読みたい人より、本を書きたい人が増えているのです」

 

企業や個人事業主、退職したシニア、作家さんが

100万円以上のお金をかけて、自費出版をするのだそうです。

部数や装丁にもよりますが、予算が数百万円にのぼることも。

これには驚きました。

そこで、自費出版の工程をもっとシンプルにして、

費用を抑えた自費出版を実現してはどうかと考えました。

 

ところが。

出版社を起ち上げてから、ご縁をいただいたお客さま一号は、

費用ゼロで、自費出版をしたいという希望でした。

手芸教室を手広く運営しているので、完成した本を

生徒さんたちに購入していただく。

「赤字が出なければいいと思っている」とのことでした。

 

こちらは実績がない出版社なので、見本づくりと考えて

お引き受けすることにしました。

三か月ほどかけてやっと仕上がりましたが、

手数料どころか、大幅な赤字になってしまいました。

 

お客さま第二号も、第一号と同じく。

こんなメールで送ってくださいました。

ー希望は、ハードカバーで、自己負担なく、書店に並べて貰える絵本にすることー

 

ええ、そんなムチャな……

でも、当然ですよね。

100万円以上はらおうと思うのは、

有名出版社の看板あってのこと。

フリーライターの経験が長いとはいえ、

まだ無名の実績もない出版社です。

 

やっぱり難しいのかな……と思っところで、はたと気が付きました。

100万円以上かけても出版したいという方がいる一方で、

費用をかけず出版したいという希望を持つ人も多いということ。

 

もしそんなことが、本当にできたら、おもしろいだろうなあ。

まずは、自分が試してみようか。

 

 

こうして、無謀にも、まさ出版の「0円出版」プロジェクトがスタートしたのです。