ゆめカフェができるまで           

今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

夢見ヶ崎動物公園絵本プロジェクトvol.24           オリジナルのマイストーリーを公募します

 夢見ヶ崎動物公園絵本プロジェクトvol.22「絵本を未完成のまま公開する」プラン。スタッフの了承を得て、ホームページに掲載することになりました。

 https://www.facebook.com/events/685227488528513/?ti=cl

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 この絵本は、夢見ヶ崎動物公園がある加瀬山とその周辺の歴史をモチーフにした物語です。下に紹介したストーリーは、ほんの一例。絵本のストーリーは、人の数だけ無数にあると思っています。

 そこで、あなたも夢見ヶ崎動物公園を舞台にした、オリジナルストーリーを創ってみませんか? おおまかなあらすじや主人公「ブサ」のキャラクターに加え、幸区の歴史も紹介していますので、ストーリーを考えるときの参考にしてみてください。

 送っていただいたストーリーは、夢見ヶ崎動物公園絵本プロジェクトの専用ホームページで紹介させていただきます。 ママ、パパ、お子さん、おばあちゃん、おじいちゃん、みんなのマイストーリーをお待ちしております!                  

 

《絵本のあらすじ》

 夢見ヶ崎動物公園のお寺にすむノラネコのブサ。公園に遊びに来た人についてきて、園内を案内してくれます。ある日、ブサといっしょに、カイヅカイブキのトンネルをくぐると……。

 木々のすきまから見えるのは、はるか昔の加瀬山の風景。トンネルの中を進むにつれ、ときがさかのぼっていきます。最後は、はるかはるか大昔、加瀬山が海に囲まれた島だった時代。

 頂上の展望台につくと、見渡す限りの海がひろがっています。水平線に沈む夕日を眺めたあと、ブサが、ベンチからぴょんと飛び降りて……。振り返ると、あたりの風景は、いつもの夢見ヶ崎動物園にもどっていました。

 

《主人公「ブサ」の紹介》

 遠い昔から加瀬山にすんでいるノラネコ。人間よりずっと長く生きているため、自分が一番エライと思っている。ちょっと生意気で、高飛車な態度をとるものの、どこか憎めないキャラクター。人間の言葉を話しているつもりだが、「な」行が「にゃににゅねにょ」になってしまうことがある。

 

《ストーリー》

 ふしぎにゃ トンネル

  さく/まさ え/かず

 

(P1-2)

ワガハイを みたことが にゃいって?

 ゆめみがさきどうぶつこうえんの てらに すんでおる。

ずーっと ずーっと そのまた ずーっと むかしから。

 

(P3-4)

おいでにゃなさい ささ おいでにゃなさい

あにょ トンネルに……

 

いまから おまえさんに 

おもしろい もにょを みせてやろう

 

(P5-6)

あれは いつのことじゃったか

てらの おしょうさんが

まだ こどもにょ ころじゃった 

 

こうじょうにょ えんとつから

まっかにゃ けむりが でておった

 

おかしこうじょうから 

あまくて おいしそうにゃ においがしたんじゃ

 

(P7-8)

ほれほれ じめんが ゆれるから

きをつけるにょじゃ

 

ここは もっと もっと おおきな やまじゃった

やまを けずって うみを うめたてたんじゃ 

 

ワガハイは とめたんじゃがにょ

かいがらも おはかも みんにゃ はこんでしまいおった

 

(P9-10)

そうじゃ あにょときは 

ずいぶん えらいめに あったにゃあ……

 

かわが あふれて

いえも こうじょうも きも にゃがされたんじゃ

 

ワガハイは みずが にがてじゃから

おぼれるかと おもったわい

 

(P11-12)

もっと むかしは…… 

そうじゃそうじゃ みわたすかぎり たんぼじゃった

 

なつはみどり あきはきんいろの じゅうたんが ひろがって

それはそれは うつくしい けしきじゃった

 

あにょころは とりや かえると

くらくにゃるまで あそんだもにょじゃ

にゃつかしいにょお

 

(P13-14)

あぁ あれは

やまじゃなくて、おおきな おはかじゃ

 

おおぜいの ひとが つちを はこんで

にゃんねんも にゃんねんも かかって つくったんじゃ

 

こにょあたりの すむ ひとは みんにゃ 

やまに かみさまが おると しんじておった

 

(P15-16)

それから もっと もっと おおむかし

ここは うみに かこまれた しまじゃった

どうじゃ おどろいたじゃろう

 

きしゃも トラックもにゃい おおむかしじゃから

ふねで いろんなものを はこんだにょじゃ

 

みなとは おおぜいの ひとで 

ずいぶん にぎわったにゃあ

 

(P16-17 トンネルから出ていくねこの後ろ姿)

おいでにゃさい おいでにゃなさい 

ささ おいにゃなさい

 

おまえさんに とっておきにょ もにょを 

みせてやろう

 

(P18-19 ベンチに座ったねこ。その向こうにみわたすかぎりキラキラとひかる海)

※文章なし

 

(P20-21 ねこがベンチからぴょんと飛び降りる)

また おいでにゃさい

 

(P22-23 いつもの公園の風景)

※文章なし

 

(P22-23 親子が幸せそうに遊ぶ様子)

※文章なし

 

 《幸区の歴史》

 幸区の歴史は、紀元前の縄文時代までさかのぼります。夢見ヶ崎動物公園がある加瀬山は、縄文時代、海に浮かぶ島でした。食料や燃料の輸送手段が限られていた時代、海に囲まれた好立地を生かして水運業で栄えました。

 古墳時代には、有力な豪族が集まり古墳が作られました。代表的な古墳は、西暦 350年ごろに作られた加瀬白山古墳。全長87m、高さ10mと、関東では最大級の規模と言われています。

 江戸時代には、稲作が盛んにおこなわれ、見渡すかぎりの広大な田園が広がっていました。多摩川の豊富な水源に恩恵を受ける一方、何度も洪水を繰り返し、「暴れ川」とも呼ばれていたそうです。

 緑豊かな地から一転、明治時代には、横浜精糖(後の明治製糖)や東京電気(現在の東芝)が次々に操業を開始。工業都市として発展します。

 しかし、明治40年、43年と立て続けに多摩川の大洪水に見舞われ、工場が大きな被害にあったため撤退の危機もありました。そこで、工場用地を整備するために、加瀬山を崩して南河原東南部(現在のラゾーナ川崎のあたり※)の土地をかさ上げし、工場用地を造成しました。

 そして、高層マンションや商業施設の建設ラッシュが続く現代へ……。夢見ヶ崎動物公園は1972年(昭和47年)に開園しました。加瀬山を中心に、時代とともに大きく変わっていく風景をモチーフに、絵本のストーリーを創りました

 

※現在のラゾーナ川崎のあたり。ラゾーナ川崎が建設される前は東芝の工場でした。