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今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

夢見ヶ崎動物公園絵本プロジェクトvol.23      ~公園への案内役「ブサステッカー」~

 8月19日(日)の会議で、もうひとつ、新たなアイデアが生まれました。それが、絵本のキャラクターをデザインに採用した「ブサステッカー」。駅から動物園までの道順を示す案内役です。

 先日、8月1日(水)の区役所会議で聞いたのが、「最寄りの新川崎駅から、夢見ヶ崎動物公園までの距離が、徒歩ではかなり遠いうえ、道順が分かりにくい」という声。

 道案内の看板を立ててはどうかという意見も出ましたが、風雨にさらされても倒れない看板を立てるには、土台作りから、かなり費用がかかります。そこで、今回のプロジェクトの予算では難しいということに。何かいいアイデアはないかと考えていました。

 「駅から遠いのがネックなら、逆にそれを利用して、新川崎から動物公園までの街歩きを楽しんでもらうのはどう?」とTちゃん。元デザイナーのTちゃんは、プロジェクトの立ち上げから関わっていて、絵本の巻末に入れるマップを担当しています。

 なるほど、道順を示すだけではなく、「街歩きを楽しむマップ」、いいね。ここの饅頭屋のおいなりさんが最高とか、ここの中華料理屋さんは、コアなファンがいるらしいとか、昭和風のレトロな看板が目印とか――。マップに地元の住民ならではの声を入れる。駅からの道のりを楽しむことができたら、遠いという点がむしろメリットに変わり、動物公園の魅力がさらに広がるでしょう。

 「それなら、マップに掲載するお店に、ブサのステッカーを貼ってもらって、道案内役にしたらどう?」とイラストKちゃん。会議の翌日、「30分で描き上げた」というブサステッカーのイメージイラストをメールで送ってくれました。

 各店舗に1匹、それぞれ違うポーズのブサが描かれています。「あっち」「こっち」「もうすぐ」「そこにゃー」といったセリフつき。このステッカーをたどっていけば、迷わずに動物公園に到着するというわけです。

 しかも、シールタイプのステッカーに印刷して、自分で切り抜けば、費用は格安。看板は、費用面や立てる場所の問題であきらめましたが、ステッカーならその点をらくらくクリアできます。

 じつはこのアイデア、Kちゃんや子供たちといっしょに、家の近所をお散歩しているときにひらめいたもの。地元の飲食店では、1000円のお得なセットが登場する「1000bero」というイベントが、定期的に開催されています。店舗に貼られた1000beroのポスターをじっと見つめて、何やら考え込んでいたKちゃん。

 「この中央にある瓶のイラストを切り抜いて、ステッカーにしたら、すごくかわいいね」「うん、ポスターより場所をとらないから、ドアのあたりに貼ったら目立つかも」などと、勝手に盛り上がっていたのでした。この日、そのときの会話がふとよみがえって、「ブサステッカー」を思いついたのです。

 シールタイプのステッカーなんて、私は知りませんでしたが、Kちゃんが勤めている会社の文具置き場に常備してあって、よく目にしていたそう。後日、使用済みの切れはしを持ち帰って見せてくれました。うん、これなら適度に厚みがあって、立体感が出そう。

 1年で実現するアイデアは、ほんの少しかもしれませんが、焦らずゆっくり「育てていくマップ」。1年、また1年と、少しずつバージョンアップする過程が、今から楽しみです。

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《アイデアメモ》

(ブサステッカーについて)

●ブサステッカーを貼る店舗には、マップにブサマークを入れる。

新川崎駅に案内役のブサのぬいぐるみを置いて、「こっちにゃ」という札をかける。

※ブサステッカーを利用して、街歩きを楽しむしかけを増やす。たとえば、ステッカーを貼ったお店にスタンプを置いて、ゴールでブサシールをもらえる。

※ブサステッカーと、区役所が運営している動物公園スマホアプリと連動する。

 

 

(マップについて)

●テーマはひとつ「新川崎から動物公園までの街歩きを楽しむ」に絞る。

幸区全域のマップは、小さな囲みで紹介する。

リスク管理の要素は次年度以降へ。

夢見ヶ崎動物公園周辺のおすすめのお店や見どころを募集する。

●区民から集めた夢見ヶ崎動物公園エピソードをマップに掲載する。