ゆめカフェができるまで           

今度はおぬしが夢を叶える番じゃ

2018-08-02から1日間の記事一覧

朝倉市秋月の砲術物語vol.4             《エピローグ》砲術一筋、夢を追い続けた生涯

私が1歳になる前に他界したから、祖父の記憶は残っていない。母が語るイメージは、「薄幸の人」。戦争に人生を奪われ、仕事もうまくいかず、やっと見つけた夢半ばで病に倒れた。苦労ばかりの一生だったと。 はたして本当にそうだろうか。祖父の人生を追うう…

朝倉市秋月の砲術物語vol.3                  実りのとき         

秋月の抱え大筒の評判は次第に広がり、やがて転機が訪れる。世界から一流スポーツ選手が来日する東京オリンピックやアジア競技大会のオープニングセレモニーに、砲術が採用された。 ***********************************…

朝倉市秋月の砲術物語vol.2                  孤軍奮闘の戦い

研究を始めたものの、秋月の砲術についてまとめた資料は、ほとんどなく、調査は難航を極めた。頼りは、勇造が父から口頭で伝え聞いた記憶のみ。さらに、鉄砲の収集や実演会の遠征に費用がかさみ、資金繰りにも行き詰る。10年以上にわたって、孤軍奮闘の戦い…

朝倉市秋月の砲術物語vol.1              一丁の鉄砲に秘められたある物語

2017年10月、朝倉市秋月博物館がオープンした。その片隅にひっそりと保管されている、一丁の古い鉄砲。長い年月の間、埋もれていた朝倉市の歴史に光をもたらした立役者である。鉄砲に秘められた物語と、後世に伝えるため、人生をかけて奔走した一人の男…